通勤で電車を利用しないけど、私用でたまに電車を利用したときは 周囲に老人が立っていると、席を譲るようにしている。
一昨年の花見の帰り、すっかり寝入った三歳の息子を抱っこして 電車に乗りました。 歩きつかれたのと、それまで子供を抱っこしていたのとで、電車に乗った時点で 疲労の極致。すし詰めではないが、空いている座席は見当たらない。
電車に乗るまでは家内と交互に抱っこしていたが、車内で抱きかえると 迷惑になるかなと言うぐらいには混雑している。
下車する駅に着くまでの三十分は抱き続けか、かなりの地獄だなと 息子を抱えたまま悲痛な顔になると、目の前に座っていた老人が立ち上がり 「座りなさい。 ほら、ここ、ここ」と席を譲ってくれた。
「いえいえ、平気です。そんなわけにはいきません」と、やせ我慢しようとしたら 「覚えてないんだね。あんた、以前、私に席を譲ってくれたじゃないか」と、 「助かります」と、家内に子供を抱かせて座らせた。
情けは人のためならずと、ちょっと涙が出そうになった。 お爺さん、ありがとうね。
これらの出来事は、人としての温かさや親切を示すものです。
日常の中で小さな親切が繋がり、誰かの心を動かすことができる。私たちはお互いに支え合い、時には助け合う存在なのです。